日経 xTECH EXPO AWARD 2018に参加してきました
はじめに
日経 xTECH EXPO なるものに参加してきたのでそのメモ。 全体の割合は、すごくざっくりではあるけど、機械学習関連2割、IoT1割、セキュリティ1割、RPA3割、その他4割くらい。
いろんな企業のブースが、製品とか技術の紹介をしているんだけど、端っこにはセミナースペースもあって、事前申し込みしている人は無料でセミナーを聞くことができるようだった。
RPA関連ブースについてのめも
UIPATH、WINACTOR、BIZROBOの導入や、他のOCR製品と組み合わせたシステムを導入しますよーっといったブースが多かった。
デモを見た感じだと、有名どころのRPA製品については、ほとんどできることは似通っているのかなという印象。ユーザ部が作成することを前提に、GUIで条件分岐や繰り返しができたり、
作業対象のソフトを問わず実行できるように、画像による識別、操作ができる。ユーザの操作を記録してスクリプトを作成するなんてこともできる。
デモでは、エクセルに記載の内容を他のネイティブアプリケーションに転記したり、交通費が記載されていたエクセルの内容を読み取って、えきねっとを起動し、区間をもとに入力された値の検証をする。といったようなこともしていた。普通の企業には山ほどそういった業務があるんだろうなぁ。
ただ、そういう業務があることは担当レベルじゃないとなかなかわからないわけで、Sierがフラーっと見に行っても、発見できないんだろうなぁと思った。業務をやっている側の警戒心もあるだろうし。というところで、「D-Analyzer」というRPA導入のサポートをするような製品を紹介している面白そうなブースを発見した。
「D-Analyzer」は、業務ユーザのPCにインストールし、操作のログを分析するソフトウェア。
ログは、それぞれ担当チームが、どういうソフトウェアにどれだけの時間をかけて作業をしているかというものが一目でわかるようになっている。
膨大な量の業務から、どこに主に時間がかかっているのか、どのソフトウェアを利用してるのかがわかるようになっており、RPA導入の最初の一歩として、どの業務にフォーカスをあてるのが効率がいいのか、その分析に非常に有用なものと感じた。
また、このブースはマニュアル自動生成のためのソフトも展示しており、それも興味深かった。
ユーザの一連の行動を記録し、それぞれスクリーンショットをもとに、どの部分にどういった内容を入力して、どこをクリックしてください。といった吹き出しが追加されたワードやエクセルが出力される。
そのままでは使えないだろうけど、手順書のひな型としてはこちらも非常に有用かと思う。
RPAの技術をそのまま流用させているのだろうけど、展開がうまいね。
OCRとの連携
人が紙でやっていた作業をRPAにするにあたって、OCRは避けては通れないわけで、RPAとOCRとを連携するようなデモも見ることができた。入力用紙を読み取るデモだったが、用紙の入力欄の範囲を指定し、その範囲に対してそれぞれどんな値が入力されるか?をユーザが指定すること、クラウド上の機械学習プラットフォームで解析される。
当然枠外に記載されるとアウト。デモを見た感じ、汚い字でも読み込みはされていた。
ただ自由入力欄の入力は多少識字率が落ちるとのこと。
後は記入データがクラウド上に送信されることをお客さんが許すかどうかという問題もありそう。
IoT
あんまりプラットフォームのところは話が聞けなかった。。暇そうなIoT関連ブースではハード寄りなお話を聞かせてもらいました。
機械学習
画像認識系のブースを2つほど回った。カメラの前でしゃべると、リアルタイムで唇の動きを読み込むというものと、撮った写真のタグ付けをしてくれるというもの。
唇の動きについては、騒音のひどい現場などで使用できるということ。でもデモの感じだと多少精度に問題が出そうだったのと(当然学習を続けることで精度はあがるのでしょうが。)高精度のカメラが必須になるってことで、インカムでいいんちゃうの?という問題をクリアする必要があるのかなーといった印象。
写真のタグ付けに関しては、あらかじめ登録しておいた正解の写真データをもとに、新しく撮った一枚がどのタグに所属するかを推測していた。こちらも5つしか種類がないのにも関わらず、デモ中に失敗していて精度の問題はあるのだろうなぁといった印象。なお、正解データの数は1タグにつき最低5枚あればいいとのこと。
また、やっていることは他社の画像認識用クラウドサービスにデータを送り付けて、それをもとにタグを表示しているだけだった(ように見えた)のが残念。導入している企業もないとのことで、まだまだ研究中で、いろんな用途を探している段階っぽい。
その他
超高速開発WEBサイト開発ツール
GUIで、データ項目定義をすると、そのCRUD操作を行うための画面を自動生成してくれるとかそういったツールの紹介。
見た目はデフォルトだとチープになるため、どちらかというと企業内WEBサイト向けの内容。
CSSはカスタマイズできるものの、JavaScriptとかで見え方こだわるんならスクラッチでやったほうが影響でなくていいと思う。
ビジネスロジックを入れ込むこともできるらしく、俺が聞いた製品は、Javaで実装できるとのこと。
まあ、Salesforceでいいんじゃないでしょうかという印象はぬぐえなかった。。
テスト自動化
テスト自動化製品については2ブースほど。WEBアプリだけで考えるとどちらもSeleniumIDEのとっつきにくさをラップしているだけという印象。
現場で課題となっている、待ち時間管理の問題だったり、サイトのDOM構成変更による保守コストが高いという問題は棚上げになっているのが残念。
テレワーク
2,3ブースあったかもしれないが、、家で使う端末にインストールして、会社からのデータとのやり取りをフォローしたり、家の端末からUSBなどによるデータ呼び出しを防止したり。まあ対策は大事やろなと思いましたまる。
キャンペーンガールの誘導のうまさ。
かわいいお姉さんがブース前にいる→目が合うとにっこり笑顔→パンフレットどうですか?
→アンケートもお願いしてま~す→あちらの机で書いてくださ~い→アンケート書きながらおじさんによる製品紹介。の流れがスムーズすぎる。
まんまと最後までやられてしまった。別にいいんだけど、流石プロだなーって思いました。
怪しげな資格紹介ブース(違う)
キャンペーンガールの呼び込みに引っかかった自分に反省しながら歩いていると、 誰もいないブースの前で、おじいさんがITの資格~資格で~す!と呼びかけている。。 興味を惹かれて入ってみると、おばあさん二人による資格の説明が始まって。。
いやお前全然ITのこと知らんやん!っていう突っ込みが何度も入りそうになりながらプレゼンを聞いていたが、資格の有用性さえ疑わしくなり、途中で耐えきれなくなって出てしまった。
あとで資格の名前を調べてみると、経済産業省推進とか書いているしちゃんとした資格なんだろうなとは思うけど、もうちょっと紹介の仕方は考えたほうがいいんじゃないかと思いました。。
戦利品
今回の戦利品はこんな感じ。
左のボトルはsky株式会社さんのアンケートに書いたらいただいた。そのほかにもプレゼンを聞いた人には抽選で米沢牛があたるという太っ腹ぶり。俺の番号と一つ違いの番号が当選してがっかりです。
総括
なんだか悪いところばっかり協調して書いちゃっているけど、全体として非常に楽しかったし勉強になった。 どの会社さんも無知な俺にすごく丁寧にいろいろ教えてくれて、ありがとうございました。 いろいろいただいたものは大事に使わせていただきます。
ITのトレンドの移り変わりとか、どこにどれだけの熱量があるのかとかを肌で感じるいい機会だと思うので、興味のある方は参加すると損はしないと思う。俺は来年も参加したい。